「木をまなぶ」は遊び・体験より、もっと学習的な内容を含んだ活動です。子どもたちが過ごしている校舎と社会がどのように関わっているかを学ぶ機会としています。またその社会で作られた木をどのように活かしていくことがいかに大切であるかを子どもたちに考えてもらうきっかけとしています。カリキュラムは一度作って終わりではなく、教育委員会や教職員ともに協議しながら更新していくことが大切であると考えています。
新校舎の利用が始まって1年目(2019)、2年目(2020)は、「木の学校の良さを学ぶ」、「林業のしくみ」について、それぞれ、設計者や森林組合の方に講師に来てもらい、約20分のお話をしてもらいました。
普段、生活している木の校舎が「暖かいこと、風通しが良いこと、防音の工夫をしていること」などを伝えることで木の良さを知ってもらうとともに、この学校で行ってきたワークショップについても説明しました。加えて、子どもたちは各学年で1種類のワークショップを行っていますが、それが毎年、各学年で行っていくことで、「木育」という大きなつながりとなっていくことをこどもたちに伝えていきます。また、この話を一緒に聞いてくれる先生方にも伝えることで、学校づくりを行ってきたワークショップを継承していくことを行っています。
「林業のしくみ」では森林組合の方から「戦後、丸裸になった山に木を植えたが、使えるようになった頃には木以外の素材が多く使われるようになり、林業が衰退した、この学校のために住宅70棟分の木が使われたこと」などを説明してもらい、地元の木を大切にすることを学ぶ機会としました。
魚津市にはまだ木に関わる職がたくさんあります。その職の話をこどもたちが聞くことで地元を愛する気持ちを育てて、地域の活性化するきっかけとしたいと考えています。
ワークショップメンバー
- 久保久志さん(株式会社東畑建築事務所)
- 江端雄也さん(株式会社鈴木一級建築士事務所)
- 塚田由香里さん(同志社女子大学・准教授)
- 宇野勇治さん(愛知産業大学 宇野勇治研究室)
- 松木憲司さん(蒼築舎株式会社)
- 辻悟さん・辻亮さん(株式会社工房ヤマセン辻佛檀)
- 新川森林組合のみなさん
- 旧住吉小学校・旧松倉小学校・旧上中島小学校のみなさま
- 星の杜小学校のみなさま
- 魚津市教育委員会のみなさま
ワークショップ期間
- 2016年〜継続中
- 2016年:教職員WS(6回)、こどもWS(1回)
- 2018年:教職員WS(2回)、こどもWS(7回)
- 2019年:教職員WS(1回)、こどもWS(4回)
- 2020年:こどもWS(2回)
- 2021年:こどもWS(2回)
メディア掲載
- (北日本新聞2018年09月27日)『寄せ木でキーホルダー作る魚津の統合前3小学校児童』
- (北日本新聞2018年10月20日)『統合3校の児童、新校舎の外壁の塗装で交流』
- (チューリップテレビ、2019年3月28日)『魚津市「星の杜小学校」全国初木造3階建て校舎完成』
- (北日本新聞 2019年4月5日)『ワクワク 統合小学校』
- (北日本新聞2019年9月19日)『星の杜小の西棟 完成は来年1月』
- (北日本新聞2019年10月08日)『木の外壁ぴっかぴか 魚津・星の杜小児童が塗装』
- (北日本新聞2020年10月21日)『統合前3小学校の風土刻む 星の杜小で校舎に飾る木製パネル制作』
- (中日新聞2020年10月24日)『魚津産杉板に彫刻 校舎壁に飾り付け 星の杜小5年生』 など多数新聞やTVで掲載・放映
受賞
- JIAゴールデンキューブ賞2019/2020 特別賞(学校部門)
- キッズデザイン協議会 第14回キッズデザイン賞2020 優秀賞(経済産業大臣賞)
- 木材利用推進中央協議会 令和2年度木材利用優良施設コンクール 国土交通大臣賞
- 日本サインデザイン協会 第54回日本サインデザイン賞2020 入賞
- こども環境学会 学会賞(こども環境活動賞)