交通の結節点として発展した敦賀市と、海と山に抱かれた河野村。性格の異なる二つの町を対比し、それぞれの『個性』を交換することで、地域の課題を新しい関係へ変える計画です。商店街の空洞化、漁業の後継者不足、海洋ごみ、空き家といった問題を一つの町だけで抱え込ませません。
敦賀では長いアーケードと空き店舗を、出会いや滞在が生まれる場所として読み替えます。河野では密集した家並み、海への眺め、近所付き合い、空き蔵などを資源として捉えます。町を構成する建物や道だけでなく、人の移動や仕事、日常の振る舞いまで設計材料にしています。
サーカスが突然訪れて日常の見え方を変えるように、外から来た異質な個性が町を刺激します。敦賀の若者や交通の力が河野を支え、河野の自然や共同性が敦賀に新しい居場所を与える。違いを均すのではなく、衝突やずれを楽しみながら、二つの町が互いを映す仕組みを描いています。
藤原循平、上山皓生、山下将輝
2023年度支部共通事業日本建築学会設計競技「環境と建築」


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